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野草のお話


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 野草のお話 目次


第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 第6回 第7回 第8回 第9回
第10回 第11回 第12回 第13回 第14回 第15回 第16回 第17回 第18回
第19回 第20回 第21回 第22回 第23回






    (第1回)


 探していたハクチョウソウに偶然会えたのは、友を送った帰りのある雨の日のことでした。信号待ちをしていた窓からふとイネ科の植物が生い茂る道端に目をやると、なんとその上の方にきれいなアカバナ種のハクチョウソウが斜めになりながらも咲いていたのです。シロバナのハクチョウソウは残念ながらありませんでした。ハクチョウソウというのは、その名の通り白い蝶を意味します。4弁の中央に長いめしべとおしべを垂れ下げたその姿を白蝶に見立てたのです。本当に美しい野草です。また、コマツナギがひっそりと土手などに出てきています。根や茎が丈夫で駒(馬)をつなげるほどだということからこの名がつきました。花は淡紅紫色でクサフジのような形をしています。それからオカトラノオ(岡虎の尾)やノジトラノオも元気な姿を見せています。花穂(白花)を虎の尾に見立てたことからこの名をもらっています。どの花も7月頃まで咲いていますので、まだまだ楽しめます。
 
 
  ハクチョウソウ
 
コマツナギ
 
 ハクチョウソウ(白花)
 
  コマツナギの茎
 
   オカトラノオ
 
ノジトラノオ
       (長田律子 記)






     (第2回)


 ふと花のメモ帳を見ていたら昨年の今頃にツリガネニンジンを見たことが書かれていました。さっそくいつもの森のいつもの場所に咲いているかどうか楽しみに行ってみました。ありました。いろいろな野草に囲まれながらすらりと伸びた数本のツリガネニンジンが。その中の一本だけがきれいに咲いていました。

 ベルの形をした小さめの淡紫色の花を輪生につけ、それを数段重ねて風に揺れていました。なんと美しいことか、しばらく座り込んで眺めてしまいました。

 さらに森の奥に入って行くと、小さいので見落としがちなヒメヤブラン(淡紫色)・コケオトギリ(黄色)の花も咲いていました。周りに目をやるとアキノタムラソウ・ミズヒキ・ハエドクソウが競い合って咲いていました。そして水辺にはハンゲショウが。この花は虫媒花なので虫が来ないと大変。てっぺんの葉を白くして大きな花弁に見せることで昆虫を誘引し、受粉がすむと葉をまた緑色に戻すのです。毎年見るたびにその不思議さに心を動かされます。
 
   ヒメヤブラン
 
   コケオトギリ
 
アキノタムラソウ
 
    ミズヒキ
 
ハエドウソウ
 
ハンゲショウ
 (長田律子 記)






     (第3回)            


 
   オトギリソウ
 山あいの小さな村に育った私は、子どもの頃お盆が近づくと仏様にあげる花(盆ばな)を裏山に行って取ってくるのが役目でした。お盆の頃に咲くために盆花(ぼんばな)と言われていたその花は至る所に咲いていて、その花が咲くと子ども心にお盆が近いことを感じたものでした。その花の名をカワラナデシコ(ピンクの花で秋の七草)とフシグロセンノウ(朱赤色)と知ったのはずっと後なのですが。
 つい先日森を歩いていたらフシグロセンノウとカワラナデシコを見つけ懐かしい思い出に浸ってしまいました。素朴でいい花です。

 更に森の中を進んで行くと紫色の花をつけたコバギボウシ、黄色の花をつけて元気に伸びているキンミズヒキ・葉に特徴のあるワレモコウ・メハジキ・ヒヨドリバナ・オミナエシとフジバカマ(秋の七草)オトコエシ・ベニバナボロギク・ガンクビソウ・コヤブタバコ・コシオガマ・フジカンゾウ・シロネ・バアソブなどたくさんの野草に出会うことができ心が躍りました。

 そしてこわい名前はついていますが可憐な黄色い花をつけたオトギリソウ(弟切草)にも会いました。この花は花弁と顎に黒点と黒線があるのが特徴です。鷹の傷を治すために兄がオトギリソウを原料にした秘薬を使っていることを弟が漏らしたために兄が弟を切り殺したという平安時代の伝説からこの名がつけられ、その時の返り血が黒点だといわれています。
 
カワラナデシコ
 
フジグロセンソウ
 
コバギボウシ
 
キンミズヒキ
 
ワレモコウ
 
メハジキ
 
ヒヨドリオバナ
 
オミナエシ
 
フジバカマ
 
オトコエシ
 
ベニバナボロギク
 
ガンクビソウ
 
コヤブタバコ
 
コシオガマ
 
フジカンゾウ
 
シロネ
 
バアソブ
 (長田律子 記)






     (第4回)


 
ヌスビトハギ
 9月21日に山好きの友達に誘われて久しぶりに筑波山に登りました。行きと帰りのコースを変えたことや自然研究路なども散策したこともあって道々たくさんの花々に出会うことができました。紙面の都合上、花の特徴などの詳しいことは書けませんので、もし分からない場合は図鑑などで探してみるとそれだけでも結構楽しめるものです。試してみてください。

 まず平地でもお馴染みの花からヌスビトハギ(果実の形がしのび足で歩く盗人の足の形に似ている)・たくさんあったガンクビソウ(下向きにつく頭花がキセルの雁首に似ている)・ヤブマメ・コバギボウシ・キンミズヒキ(黄花・特徴のある葉を持つ)・ミズヒキ・ワレモコウ・ツユクサ(濃い黄色の部分は仮りおしべで、花粉が入っていない。虫をひきつけるためのもの)・アキノタムラソウ(シソ科の紫色の花。単なるタムラソウはアザミに似ていて全く違う野草)・放射状に広がり小さな花をつけていたヤブタバコ・下向きの頭花の上部がレンガ色のベニバナボロギク。それから平地では比較的見つけにくい花としてツクバトリカブト・カメバヒキオコシ(葉の先が3裂し中央の裂片は亀の尾状に長く伸びる)。
私はこの亀さんにそっくりの葉が大好きでいつ見てもその形の不思議さに感心させられます。さらにレイジンソウ(伶人草)・可憐なオクモミジハグマ・モミジガサ・ダイモンジソウ・はじめて見たジャコウソウ(茎葉をゆすると香料の一種である麝香のような良い香りが)・そして今や盛りとばかりに咲き誇っていたキバナアキギリ・最後に私の心をとらえて離さなかったツクバヒゴタイ。小さく目立たない花ですが、ルーペでよく見ればみるほどその繊細な形状に心を奪われました。
 
ツクバヒゴダイ
 
ガンクビソウ
 
ヤブマメ
 
コバギボウシ
 
キンミズヒキ
 
ミズヒキ
 
ワレモコウ
 
ツユクサ
 
アキノタムラソウ
 
タムラソウ
 
ヤブタバコ
 
ベニバナボロギク
 
ツクバトリカブト
 
カメバヒキオコシ
 
レイジンソウ
 
オクモミジハグマ
 
ミミジガサ
 
ダイモンジソウ
 
ジャコウソウ
 
キバナアオギリ
 
 (長田律子 記)






     (第5回)


 
 シナノキ
 先日、志賀高原をぶらりと歩いてきました。樹齢800年のシナノキに会いたくて。紅葉も一段と深みを増しブナ・シラカバ(1500M以下に・木肌は白みを帯びる)・ダケカンバ(1500M以上に・木肌は薄い肌色を帯びる)・ミズナラ・コナラの黄色にカエデ類やナナカマド・ハゼの赤が混じりあって美しいかぎりでした。ふと足元を見ると小さなコケモモが赤い丸い実を沢山つけて自己主張をしていました。そしてわたしの大好きなミセバヤ(花の美しさから誰に見せようとの意味)が岩礫地に咲いていました。思わず腰をかがめて眺めさせてもらいました。なんといい時間が流れたことか・・。

 数日後、いつものようにさり気なく家を出てつくば市の乙戸沼公園を気ままに歩いてみました。いろいろな野の花に行き会いました。ハシカグサ(白い小さな花をつける)・ナガボノシロワレモコウ・アキノウナギツカミ(茎に下向きのとげがありウナギでもつかめるという意味から)・ヒメナエ(草丈が低く小さな白い花をつける)・ヒメミカンソウ(小さい実をいっぱいつけていた。その果実を小さなミカンに見立ててこの名が)・ガガイモ(花は小さいのにその実の大きさにびっくり。優に8cm)そして私の心をとらえて離さなかったミゾカクシ(溝の近くに生え溝を隠すように繁茂するため。別名アゼムシロ)の花。淡紅紫色の花をつけ花の形は左右相称。5枚の花びらの内、はじの2枚は横向きに、中の3枚は下向きになっているので独特の形を呈しています。気に入ってしまい分かれ難いものがありました。
 
帰宅途中、寄り道をして少し畦道を歩いてみました。今、どこでも見られるスカシタゴボウ・イヌガラシ・紅葉したホソアオゲイトウ・ヤナギタデ・イヌタデ・ミチタネツケバナ・ヨメナ・ノコンギク・カントウヨメナ・アキノノゲシ・ミゾソバ・セイタカアワダチソウが咲き乱れていました。皆さんもきっと見つけて楽しまれていることでしょう。
 
 コケモモ
 
 ミセバヤ
 
ハシカグサ
 
ナガボノシロワレモコウ
 
アキノウナギツカミ
 
ヒメナエ
 
ヒメミカンソウ
 
ガガイモ
 
ミゾカクシ
 
スカシタゴボウ
 
イヌガラシ
 
ホソアオゲイトウ
 
ヤナギタデ
 
イヌタデ
 
ミチタネツケバナ
 
ヨメナ
 
ノコンギク
 
カントウヨメナ
 
アキノノゲシ
 
ミゾソバ
 
セイタカアワダチソウ
 
 (長田律子 記)






     (第6回)


 
ハマヒサカキ
      美しい秋のウオークの中で

 11月15日の赤坂・六本木・麻布坂道ウォーク。内容のあるウォークで満足感に満たされた一日でした。まず高橋是清公園では普段見慣れた常緑樹が多かったのですが、普通のヒサカキと違って葉も小さく肉厚のハマヒサカキがたくさん植えられていました。ハマヒサカキはどちらかといえば海岸性の植物ですので東京湾を考えれば当然なのでしょうが。それから実をつけたシャリンバイとマルバシャリンバイが近くにあり思わず容易に比較することができ嬉しかった。また、フッキソウ【富貴草】が青々と茂り春を待っている姿も心地よかった。フッキソウは常緑の緑が茂る様子を繁栄にたとえ庭に昔からよく植えられたものです。

 続いて乃木神社。ここにはとても珍しいカイノキ(楷樹)の巨樹がありました。私は初め葉を見上げてハゼだと思いました。調べてみるとハゼはハゼでも別名トネリバハゼあるいはナンバンハゼだったのですが・・。言うまでもなくハゼの仲間ですからウルシ科です。木の葉を触ったくらいでも敏感な人はかゆくなります。ところで私は乃木神社を出てから過去にカイノキの大木をどこかで見たことがあるという思いに駆られウォーク中ずっと考えていました。

 ついに有栖川宮記念公園に着き、高木でハート型の黄葉に鈴なりに赤く実った房状の果実を下げていたイイギリを見上げていた時思い出しました。3年前に岡山県を旅した時に閑谷(しずたに)学校で見たことを。【閑谷学校とは今から300年以上も前に岡山藩主池田光政が建てた学校で武士の子弟ばかりでなく平民も入学させた学校で現存最古の学校建築。】ここの2本のカイノキの大木は並んでいてどちらも雌木ですが一方は秋に葉が赤くなり他方は黄色になるというものでした。

 後日乃木神社に問い合わせて見ましたら乃木神社のカイノキは雌木か雄木かは不明で今年は黄色に色づいているが気候によってたまに上の方が赤くなることもあるということでした。私にカイノキを思い出させてくれたイイギリのことですが、11月18の高萩ウォークで偶然展望台から覗いた下にイイギリがありまた違った眺めも味わえ最高でした。
 
シャリンバイ
 
マルバシャリンバイ
 
フッキソウ
 
イイギリ
 
乃木神社のカイノキ
 
閑谷学校のカイノキ
 (長田律子 記)






     (第7回)


 
タマガワホトトギス
      ひっそりと美しく咲いている野の花・山の花

 8月の下旬に筑波山に登ってきました。
 たくさんの花や木々を見たのですが、今回は自然研究路で出会った花々の中からいくつかを紹介してみたいと思います。

 まず心を奪われたのが平地ではなかなか見ることのできないタマガワホトトギス。小さな黄色い花を見事にひっそりと咲かせていました。花は2日間咲くといわれていますが、咲いたばかりのような艶のある美しい姿でした。昨年は、よい立ち姿のタマガワホトトギスを見ていなかったので嬉しい限りでした。そして笹などに混じって今にも倒されそうになりながらも小さな小さな姿でしっかりと咲いていたミヤマウズラ。花茎の長さは15cm・淡紅色花の長さは1cm程度。葉は常緑で白斑があるためにこの斑紋を鶉にたとえてこの名がついたと言われています。ネジバナと同じようにランの仲間です。愛おしい花です。

 また、岩にしがみつくように可憐な紅紫色の花を咲かせていたイワタバコ。葉は比較的大きいのですが、花は小さめです。花冠が5裂していてなかなかきれいな花です。ふと藪の中に目をやるとナス科のマルバノホロシ(蔓性)が淡紫色の花をつけていました。同じく蔓性のセンニンソウも其処彼処で見られ、きれいな白い花をつけていました。花が終わると花柱が伸び白くて長い毛を密生するのでこれを仙人のひげにたとえて、この名がつけられたということです。そのほかガンクビソウやタムラソウも見られました。ミミガタテンナンショウはすでに赤い実をつけているものが多かったです。

 そしてふと見つけ、郷愁に浸ってしまったオヤマボクチの葉。私の田舎ではこのオヤマボクチやハバヤマボクチの葉をどの家もこな餅にいれて食べていたのです。ヨモギの餅と全く同じ色になり軒下に吊るし凍み餅(しみもち)にし、春の田植えの頃に蒸かしてお醤油をつけて食べるのが習いでした。母が亡くなってからは一度も食べたことのない懐かしいあの餅の葉なのです。
 
ミヤマウズラ
 
イワタバコ
 
マルバノホロシ
 
センニンソウ
 
ガンクビソウ
 
タムラソウ
 
ミミガタテンナンショウ
 
オヤマボクチ
 
ハバヤマボクチ
 (長田律子 記)






     (第8回)


 
ノアズキ
      ひっそりと美しく咲いている野の花・山の花

 秋の気配が漂う中、心を弾ませながら歩いていると黄色の小さな花をつけたノアズキ(ヒメクズ)に出会いました。花は蝶形花ですが、真ん中の花弁(竜骨弁)が渦巻状に曲がっているのです。この造形美にいつも見とれ足を止めてしまいます。少し行くとつる性の淡紫色の花をつけたガガイモとすごく小さなクリーム色の花を下向きにつけたフウセンカズラが目に入りました。ガガイモはどこにでもあるのでお馴染みですが、ルーペなどを出して星形の毛の多い花を覗いて見ると、めしべとおしべが合着して長く突き出ていたりしてなかなか味わいがあるのです。ついでに茎を折ったりすると乳液をすぐ出したりもします。

 フジカンゾウやヌスビトハギ・アレチヌスビトハギもきれいに咲いていましたが、実もつけていました。ヌスビトハギという名は実の形が盗人の足跡に似ていることからつけられたそうです。ヌスビトハギとアレチヌスビトハギは葉の形でも見分けはつきますが、今の時期なら実で見分けがつきます。両者ともマメ科ですので果実の形は豆果で、そのくびれが2つならヌスビトハギ、4〜6ならアレチヌスビトハギ、くびれが1〜3の場合はアメリカヌスビトハギです。こういう観点をもって見分けてみるのも楽しいものですよ。

 それからアカネ。あまりにもびっちり地味な花をつけていたので、今年は初めて引き抜いて観察してみました。アカネは和名で「赤根」と書くので、根は赤いと思いましたがきれいな黄橙色でした。しかし空気にさらし乾燥が進むと何と赤黄色に変色。和名通りでした。名付け親にまたまた感心させられました。やがてクサネムの群生地に出ました。葉はネムノキに似ています。黄色の蝶形花をつけます。葉がそっくりで黄色の五弁花をつけるのがカワラケツメイ。さっそく乾燥させてカワラケツメイ茶をつくってみました。飲めますよ。主人はなぜかおかわりはしませんでしたが・・・・。

最後に私の興奮のお裾わけをさせていただいて終わりにします。数日前また筑波山にいきました。白雲橋コースで下山中に何と是非見たいと思っていたジャコウソウとカメバヒキオコシの満開の花を見てしまったのです。その夜はなかなか寝付けませんでした。
 
ガガイモ
 
フウセンカズラ
 
フジカンゾウ
 
ヌスビトハギ
 
アレチヌスビトハギ
 
アメリカヌスビトハギ
 
アカネ
 
クサネム
 
ネムノキ
 
カワラケツメイ
 
ジャコウソウ
 
カメバヒキオコシ
   
 (長田律子 記)






     (第9回)


 
メグスリノキ
      美しい秋のおわりに

 12月を迎え紅葉も終わりに近づきましたが、先日の散策ですばらしい紅葉に出会いました。しばしうっとりと見とれてしまいました。

 その木の名は メグスリノキ。戦国時代頃から樹皮を煎じた汁を目薬として使用すると眼病に効いたことからこの名がつけられたそうです。日本にしか自生していないといわれる落葉高木でカエデの仲間なのですが、おおよそ一般に私たちが目にしているカエデの葉とは違い三出複葉です。ですからカエデの仲間とはなかなか想像できません。あまり目にしない木なので嬉しくなり、真っ赤に紅葉した葉を何度も触ってしまいました。葉の表裏には細かい毛があり、とても肌触りもよく心地よいものでした。紅葉の色もありふれた赤の色ではなく、味わいのある赤色で今年見た紅葉の中では一番印象に残りました。(いま出ている本ではメグスリノキもカエデ類もほとんどカエデ科になっていると思いますが、ムクロジ科に今年からなりました。)

 もう一つ心に残った紅葉に フウ(タイワンフウともいう)があります。日本にはモミジバフウ(アメリカフウともいう)とフウが多いと言われています。フウとモミジバフウの区別は比較的分かりやすく、葉では フウは深く3つに切れ込み、モミジバフウは5から7つに。葉のつき方は両者とも互生。果実の形も両者とも丸い集合果をぶら下げます。

 果実と言えば今、赤い実をたくさんつけている モチノキや クロガネモチ・シナヒイラギが美しいですね。それから庭木として楽しまれている クチナシの実も最高です。その色といい、形といい毎年心が引き付けられます。

  野草では ハダカホオズキが赤い実をつけています。 センナリホオズキ(熟しても緑色のまま)も地味な色であぜ道に。シロザの紅葉もきれいです。そして今の時期、林の中に毎年見られる フユノハナワラビと オオハナワラビ。今年も同じ場所に咲いていました。ほっとしました。畦道には小さな ハナイバナや ミチタネツケバナ・ ノボロギクがたくさん咲きほこっていて楽しめます。春に咲き誇るはずの紅紫色の ホトケノザも所々に咲いており殺風景になりがちなこの時期にアクセントを添えてくれているかのようです。
 
カエデ
 
フウ
 
モミジバフウ
 
モチノキ
 
クロガネモチ
 
シナヒイラギ
 
クチナシ
 
ハダカホオズキ
 
センナリホオズキ
 
シロザ
 
フユノハナワラビ
 
オオハナワラビ
 
ハナイバナ
 
ミチタネツケバナ
 
ノボロギク
 
ホトケノザ
   
 (長田律子 記)






     (第10回)


 
ズミ
      冬枯れの森の中で(山吹の話)

 12月も終わりに近づいたある日、冬枯れの森を歩いてみた。森は静まり返り人の声もなく怖いくらいだった。鳥のさえずりだけが賑やかで勇気づけられた。この時期は葉を落としている木が多いので、木肌をよく見ながら木の名前を当てたりしながら一人楽しんでいた。

 ズミの若木が赤い実をたくさんつけていた。カワヅザクラの若木も大きめの葉を紅葉させてまだ残っていた。ブルーベリーの葉もきれいに紅葉していた。コブシやモモの花も蕾を僅かではあるがふくらませていた。1時間半ほど歩いて広々とした見晴らしの良い場所に出た。そこで黒々とした艶のある黒い実をつけている低木に出会った。シロヤマブキの実である。花は見ているのだが実は本でしか見たことがなかったので、嬉しくて小さな声で「ヤッター」などと叫んでしまった。
 シロヤマブキは4弁花で葉は対生につく。晩春に咲く普通のヤマブキは5弁花で葉は互生につく。だからシロヤマブキの実は種が4個、ヤマブキは暗褐色の実で種は5個である。ヤエヤマブキはおしべが花弁に変化してしまい花粉を出さないので昔から実はつかない木とされている。

 そこで思い出されるのが皆さんもご存知のあの江戸城を築いた太田道灌の故事ですね。道灌が父を尋ねて越生の地にきた。突然にわか雨に遭い農家で蓑を借りようと立ち寄った。娘が出てきて一輪のヤマブキの花を差し出した。道灌は蓑を借りようとしたのに花を出され内心腹立だしかった。後で家臣に話したところ、それは後拾遺和歌集「七重八重に花は咲けども山吹の実の一つだになきぞ悲しき」の兼明(かねあきら)親王の歌にかけて、貧しく蓑(実の)一つ持ち合わせがないことを奥ゆかしく答えたのだと教わり以後、道灌は歌道に励んだという。

 この歌が有名でヤマブキは実をつけないと思っている人もいると言われている。しかし農家の娘が後拾遺集の歌を知っているなんて不自然なところもあるが、だからこそ今日まで伝えられているのでしょうか。
 
コブシ
 
シロヤマブキの実
 
フシロヤマブキ
 
ヤマブキ
 
ヤマブキの実
 
ヤエヤマブキ
 (長田律子 記)






     (第11回)


 
マンサク
      春を告げる花木の一つに(マンサク)

 もともと日本の山に自生していたマンサク。今年の皇室の歌会始めで美智子皇后が詠まれたマンサク。今、あちこちで咲いている。シナマンサク(中国産のマンサクの意)・アカバナマンサクも負けずに咲いている。
 
 マンサクという名の由来ははっきりしていないのだが、他の花がまだ咲かない早春に咲くので「まず咲く」から、あるいは花がびっしりと咲くので「豊年万作」からなど諸説がある。いずれにせよ縁起の良い名前ということで庭木としてもよく植えられてきたのである。マンサクは葉に先だって黄色のリボン状の花弁(線形)を4枚つけた花を咲かせるが、1か所に数個まとまって花をつけたりするので何枚もの花弁があるように思われがちである。同時期に咲いているシナマンサク(黄花)やアカバナマンサク(くすんだ赤花)は、両者とも黄色の花のそばに秋に黄葉したのち褐色になった比較的大きめの枯れ葉を落とさずに下げていることではっきりマンサクと区別できる。触っても落ちないくらいしっかりついているのには驚く。
 
 またこれから咲くトキワマンサク(白色)やベニバナトキワマンサク(トキワマンサクの変種で赤花〜桃花をつける)は,前述の三種類と比較すると半常緑〜常緑なので花期にしっかりきれいな葉をつけていること・葉もかなり小さいこと・花の色も違うことで区別できる。

 目を足元に向けると野草も少しずつ顔を出し始めてきているのが嬉しい。ミチタネツケバナ・タネツケバナ・ハコベ(コハコベとミドリハコベに区別される。)・ウシハコベ・オオイヌノフグリ・ヒメオドリコソウ・セイヨウタンポポなど。この頃ほとんど見られなくなったイヌノフグリ(オオイヌフグリとの違いは花の色が薄いピンク色ということ)に今年こそ出会いたいと思っているのだが・・・。
 
シナマンサク
 
アカバナマンサク
 
トキワマンサク
 
ベニバナトキワマンサク
 
ミチタネツケバナ
 
タネツケバナ
 
コハコベ
 
ミドリハコベ
 
ウシハコベ
 
オオイヌノフグリ
 
ヒメオドリコソウ
 
セイヨウタンポポ
 
イヌノフグリ
 (長田律子 記)






     (第12回)


      春の日をうけて息づく花木や野草

 3月の上旬に秩父に行った。自生しているセツブンソウとチチブベニと言われているオレンジ色の福寿草を見るために。落葉樹が若葉を出す前の光りを取り込みやすいこの時期をねらって、林の落ち葉の中から小さな可憐な姿を見せてくれるセツブンソウ。白い5枚の花弁と思われるものは花弁ではなく萼で、花弁は退化してしまい蜜腺状に変化してしまったというからこれまたびっくり。花を覗いてみると黄色のまるい物がたくさん見える部分がそれにあたります。その内側に紫色をしたおしべとめしべ、それに掌状の切れ込みのある葉をつけた美しい花。時間が許すならずっと腰を屈めて見ていたくなる。

 そして始めて見たチチブベニ(福寿草の変種)。黄色の福寿草しか見ていない私にとっては新鮮で眩しかった。ありふれていない深みのある色が心に残った。私たちがよく見ている福寿草は50種類位育てられている福寿草の中で一番丈夫で均整のとれた美しさを持つ福寿海というものであることも知った。

 3月も終わる頃、あるお寺の庭にひっそりと咲いているミスミソウを見つけた。まだ何かありそうだと思い探していくとショウジョウバカマが。これからどこでも見られるオオアラセイトウも咲いていた。弾んだ心を落ち着けて木を見ることにした。梅や河津ザクラにかわって咲き始めたアンズとカンヒザクラ(寒緋桜)・サンシュユ・ミツマタが満開。それに見たい見たいと願っていたダンコウバイを発見。逸る心を抑えてルーペで観察。よい日になった。
 
 アンズは花が咲くと必ず花弁の外側に着いている赤紫色の萼が反り返るので梅と区別できる。カンヒザクラ(ヒカンザクラともいう)はピンクの濃い桜で釣鐘状の花を下向きにつける。ソメイヨシノとは、かなりイメージが異なる。ダンコウバイは檀香梅と書く。檀香とは漢名でビャクダン(白檀)のことで材に香りがあるためにこの名がつけられたという。黄色い花をたくさんつけていた。花が終わるとこの木はあまり目立たなくなるが、秋の黄葉は美しいので、忘れずにまた訪れたいと思っている。
 
セツブンソウ
 
チチブベニ
 
ミスミソウ
 
ショウジョウバカマ
 
オオアラセイトウ
 
アンズ
 
カンヒザクラ
 
ソメイヨシノ
 
サンシュユ
 
ミツマタ
 
ダンコウバイ
 
ビャクダン
 (長田律子 記)






     (第13回)


      ハルトラノオとカタクリ

 昨年、時期を逸してしまい筑波山のハルトラノオを見ることができず残念な思いをしました。今年は是非見たいと思い4月の中ごろ登ってみました。咲いていました、地面からわずかに2〜4cmくらいの草丈で。山地の林の下に生える野草で、春早く虎の尾のような花穂をだすのでこの名がついたと言われています。また別名【イロハ草】とも言われています。見落としてしまいそうな可憐な花ですが、この時期私の好きな花の一つです。白のなかに8本の雄しべの赤い葯がアクセントになりなかなか素敵なのです。昭和60年4月26日に昭和天皇が筑波山に登られ、この花を詠んだ歌「はるとらのを ま白き花の穂にいでておもしろきかな 筑波山の道」が石碑に刻まれ御幸ヶ原に残されていますが、昭和天皇もきっとお好きだったのでしょう。

 そして季節がら落葉広葉樹林の中のあちこちに咲き乱れていたカタクリ。フクジュソウやセツブンソウ・キクザキイチゲ・ショウジョウバカマ・ムラサキケマンなどと同じスプリング・エフェメラル。エフェメラルとは春に咲く植物という意味ではなく、蜻蛉などのように現れてはすぐ消える短命な生き物のことを言い、春の日の夢とでもいうような生物を指す言葉です。カタクリは開花の頃、雌しべは短く雄しべに囲まれて見えにくいのですが、しばらくして満開になると雌しべは伸び雄しべより長くなります。

 カタクリは虫媒花ですので(雨の日や夜は花を閉じる)、ハナアブやチョウの仲間による受粉を確実にするために花弁を反り返らせます。下向きの花なのでなかなか分かりにくいのですが、覗いてみると6枚の花被片にそれぞれ紫色でWの字のような模様が必ず書かれているのです。「この下に蜜があるよ」と昆虫を誘うための工夫なのです。初めて見た時は本当に感動しました。やがてカタクリが実をつけると、はじけた種をアリが運びます。アリは種についている好物のエライオソームを食べたのち種を捨てます。そのことによってカタクリは増やされていくアリ散布植物なのです。 こうしてようやく7〜8年後に2枚の葉をつけ開花までこぎつけ、20年から40年の寿命を生き抜くカタクリ。いっそう愛おしくなりました。
 
ハルトラノオ
 
昭和天皇の歌碑(御幸ヶ原)
 
カタクリ
 
フクジュソウ
 
セツブンソウ
 
キクザキイチゲ
 
ショウジョウバカマ
 
ムラサキケマン
 (長田律子 記)






     (第14回)


      5月に見た珍しい花3種

 5月に珍しい花を3種類見ることができました。
 
 一つはハリエンジュ(ニセアカシア)の紅花。下山途中の雨の中ではありましたが、しばし見とれてしまいました。濃いピンク色をした本当に美しい花でした。ハリエンジュといえば白花と思い込んでいたので驚きでした。もちろん園芸種であることは言うまでもありませんが。ハナエンジュあるいはバラアカシアという名で呼ばれているそうです。

 二つ目は低木のウンナンロウバイの花。まだ花をつけていない頃、枝についていた昨年の実をみました。ロウバイに似ていました。そのうち丸いタマアジサイのようなつぼみをつけました。それもかなり大きめの。それを見た時もう分からなくなりました。今迄見てきたソシンロウバイ・ロウバイ・クロバナロウバイと様子がかなり違うので。そして数日後に行ってみると、なんと私の知っている3種類のロウバイとは全く違った花(外側の花被片は淡い薄紅色で内側の花被片が黄色)をつけていたのです。ロウバイのイメージからはほど遠いものでした。家に帰りネットで調べてみても私が見た色調の花と全く同じ色調のウンナンロウバイの花は出てきませんでした。余計に貴重な感じがしてきました。同じサークルの仲間が上手に撮って配信してくれたので、その映像を眺めてはここ数日ニンマリしています。

 最後に蒟蒻芋の花。自分の目で見たのは初めてでした。私が育った村でも多くの農家が蒟蒻芋(サトイモ科の多年草)を育てていました。もちろん私の家でも。しかし花は見たことがありませんでした。なぜなら最長でも3年玉(芋)ぐらいで出荷してしまうからです。蒟蒻は種からだと花が咲くまでに5年かかり、生子(きご)からだと4年かかると言われています。しかも年数が経てば花が咲くというものではありません。花芽がついた蒟蒻芋からのみ花が咲き、花芽も年数が経てば必ずできるというものではなく栽培条件に左右されます。だからなかなか見ることができないわけなのです。花全体が海老茶色の変わった形をしていて、丈が1m30cmにもなり独特の臭い(好い臭いではない)を放つ蒟蒻芋の花。ずっとずっと昔になってしまった幼き日の故郷の思い出までも連れてきてくれました。
 
ハリエンジュ・ニセアカシア(紅花)
 
ハリエンジュ(白花)
 
ウンナンロウバイ
 
ロウバイ(満月)
 
タマアジサイ
 
ソシンロウバイ
 
クロバナロウバイ
 
蒟蒻芋の花
 
蒟蒻芋
 (長田律子 記)






     (第15回)


      印象深かった今年の6月

 行き慣れている森や林もちょっとご無沙汰するとその様子を変えている。自然の移ろいには本当に感動する。いつものようにゆっくり見ながら歩いていると大嫌いな蛇のお出まし。彼のおかげでガサ藪の中に入る時等、ここ数カ月ドキドキしながら入らなければならないのだから。気持ちを変えて林の奥に目をやると枝もたわわに赤い実をつけている木を発見。近づいてみるとキンギンボクだった。今年は花を見ないでしまったことが後悔された。この木はスイカズラの仲間なので、花の色が白色(ぎん)から黄色(きん)に変化する。 そのためにキンギンボクと言われている。また、その後赤い実を二個並べて付けるその姿がヒョウタンのように見えるためにヒョウタンボクとも言われている。とても柔らかく美味しそうな実だが、人間にとっては猛毒なので要注意である。しかし、小鳥たちが食べても中毒はしないということだが、売れ行きは今一歩のようである。 
 
 更に歩いて行くとミズキによく似た花を満開につけている大木が目に入った。幸いにも下の方の枝はかなり低く垂れさがっていたので近づいて触ってみることができた。確かに葉は葉脈が弓状でミズキそっくりだった。しかし葉のつき方が違っていた。ミズキは互生なのに対しこの木は対生だった。花期もミズキより1カ月くらい遅いし間違いなくクマノミズキ(熊野水木)である。三重県の熊野で最初に見出されたためにこの名が付いていると聞いたことがある。久しく見ていない木だったので嬉しくなり心が弾んだ。ノリウツギも咲き始めていた。北海道ではサビタと言われている木である。漢字でノリウツギは、「糊空木」と書く。ウツギのように幹が空洞になっていることや皮で製紙用の糊をつくったことからこの名がついたそうである。
  水辺の方に行くとハンゲショウやワスレナグサが群生していた。ワスレナグサは好きな花の一つでもあるので、見入ってしまった。そして可憐なカキランも咲き誇っていた。花色が柿色をしていて唇弁に紅紫色に模様がある。いつ見ても美しい花である。数日後の歩く会のコースの下見をしているときに荒れ地の中で偶然今迄見たことのない花に出合った。キキョウにも似ているがキキョウではない。ソバナのようでもあるがよく見ると違う。かなりしっかりと一本立ちしている。どの本にも出ていなかったので時間がかかった。ついに分かった。ハタザオギキョウであることが。今月の一番嬉しいことの一つである。
 
キンギンボクの赤い実
 
キンギンボク
 
黄色に変化した
 
スイカズラ
 
ミズキ
 
クマノミズキ
 
ノリウツギ
 
ウツギ
 
ハンゲショウ
 
ワスレナグサ
 
カキラン
 
ハタザオギキョウ
 (長田律子 記)






     (第16回)


      両巻山の野草や木々の花

 7月の中旬にあるサークルの活動で、栃木県益子の雨巻山に行った。533.3Mの高さということで軽く考えていた。
 ところが当日は、30度を超す暑さとアップダウンの多さ・風が抜けない林の中ということもあって湿度が高く予想以上に疲れた。そんな中でもひっそりと咲いている野草や木々の花々、いつみても引き付けられる。
 登り始めてすぐにコアカソの群生に出合った。葉がとがり茎が赤く、下部を見ると木質だった。コアカソ(小赤麻)が落葉低木(半低木)といわれる所以であり、似ている草本のアカソとの区別点でもある。間もなくすると見慣れない果序(果期の花序の意)を垂れ下げている木が目に付いた。花が終わったオオバアサガラ(エゴノキ科)だった。6月の中頃に枝先から13p〜20p位の白い花序を多数垂れ下げていた美しい花を山梨で数年前に見たことを思い出した。花の後の姿を今回見ることができたのは幸いであった。こんな時いつも思うことがある。それぞれの木々や野草の春夏秋冬の姿を観察できたらなあと。なかなか思うように季節をねらって追跡できないので本や映像で我慢しているが・・・。

 同じ時期に咲くアサガラ(近畿地方以西に多い)は、オオバアサガラより花序が横に広がっているので区別できるというが、私はまだ見たことがない。今度は少し足元に目をやりながら登っていくと、ちょっと目線よりは高めの斜面に黄色い花が満開のセンダイハギを発見。久々に見たので嬉しかった。

 足元には、ハグロソウ・ヒメヤブラン・ニガクサ・ムラサキニガナがそれぞれの環境で点在していた。ハグロソウは私たちが比較的見慣れているキツネノマゴ似なので親しみがある。ヒメヤブランもよく見るヤブラン似で花がヤブランよりもまばらで葉も細いので分かりやすい。ニガクサはシソ科で淡紅色の唇形花をつけていた。ムラサキニガナは、初めて見た。草丈は比較的高く茎は細めで、円錐花序に直径1pくらいの小さな紫色の花を下向きにつけていた。

 最後に筑波山始め近隣の山々でよく見られるミヤマシキミ。そっくりの木が気になった。よくみると葉の葉脈がうらに浮き出ているので、ミヤマシキミではないことが分かった。ウチダシミヤマシキミと地元の方に教えてもらった。今回もいい観察会になり疲れもどこかに吹き飛んでしまった。 
 
コアカソ
 
アカソ
 
オオバアサガラ
 
アサガラ
 
センダイハギ
 
ハグロソウ
 
ヒメヤブラン
 
ニガクサ
 
ムラサキニガナ
 
ミヤマシキミ
 
ウチダシミヤマシキミ
 
 (長田律子 記)






     (第17回)


      8月の牛久自然の森

 多少の暑さは我慢できないわけでもないが、この時期の森や林の中には蚊が多くこれにはいささか閉口している。それでもメールで仲間から植物の開花情報などが入ると嫌いな蚊のことも忘れていそいそと出かけてしまう。

 今回も牛久の森にヒキヨモギ(引蓬)が咲いているという情報が入ったので、昨年は見ていなかったこともあり心を弾ませながら出かけた。ゴマノハグサ科からハマウツボ科に分類が変更された植物であり、葉がヨモギに似ていることや茎を折ると糸を引くことからこの名がついたと言われている。草丈は30cm〜70cm位。3cm弱の黄色の唇形花をぱらぱらとつける。鶏か何かの鳥が嘴をカァーと開いて噛みついてきそうな気がする花である。上唇の外側には長い軟毛も生えていて、なかなか独特である。ヨモギから栄養をとる半寄生の植物でもある。

 来たついでに森の中を一周するといろいろな植物に出合うことができた。白い花をつけたハシカグサ。淡紅色の唇形花をつけていたイヌゴマ。道端等で良く見られるザクロソウやウリクサ・アゼナ・フタバムグラ・コミカンソウ。どれも小さく花も目立たないので、つい見落としてしまいそうになる。果実を小さなミカンに見立てたコミカンソウは小さいながらも葉の裏にびっしりと青い実(やがて赤褐色になる)をつけていた。ハキダメギクやタカサブロウ・キツネノマゴ・イヌトウバナ・ママコナも元気に咲いていた。ママコナはゴマノハグサ科で紅紫色の花をたくさんつける。下唇内部に白っぽい斑紋(ミヤマママコナは黄色の斑紋)を二つつけているのが印象的である。この下唇にある斑紋を米粒に見立ててママコナ(飯子菜)と名付けられたという説が有力であるが、この種を米粒に見立ててという説もある。

 もう少し草丈も高くこの時期どこでも見られる花々にも勿論出会いました。オミナエシ・オトコエシ・ヒヨドリバナ・ハダカホオズキ・ハエドクソウ・ミズヒキ・キンミズヒキ・メハジキ・ガンクビソウ・ヤブミョウガ・ヌスビトハギ・フジカンゾウ・サワヒヨドリ。

 蔓性のものとしては、ヘクソカズラ(別名ヤイトバナ・サオトメカズラ)・ヤマノイモ・オニドコロ・アオツヅラフジ・バアソブ(婆ソブ)。ソブは長野県木曽地方の方言でそばかすのこと。花冠の内側の斑点を老婆の顔のそばかすに例えたことによるという。植物の名前の由来って面白いものですね。
 
ヒキヨモギ(引蓬)
 
ヨモギ
 
ハシカグサ
 
イヌゴマ
 
ザクロソウ
 
ウリクサ
 
アゼナ
 
フタバムグラ
 
コミカンソウ
 
ハキダメギク
 
タカサブロウ
 
キツネノマゴ
 
イヌトウバナ
 
ママコナ
 
ミヤマママコナ
 
オミナエシ
 
オトコエシ
 
ヒヨドリバナ
 
ハダカホオズキ
 
ハエドクソウ
 
ミズヒキ
 
キンミズヒキ
 
メハジキ
 
ガンクビソウ
 
ヤブミョウガ
 
ヌスビトハギ
 
フジカンゾウ
 
サワヒヨドリ
 
ヘクソカズラ
 
ヤマノイモ
 
オニドコロ
 
アオツヅラフジ
 
バアソブ(婆ソブ)
     
 (長田律子 記)






     (第18回)


      力強いイネ科の植物

 今、家の近くの空き地や土手などには、花としてはあまりきれいと言って立ち止まってくれる人の少ないイネ科の植物が力強く群生している。人々の心を引く色も形もしていないので、毎年長い間はびこる割には知名度も低い。多少気の毒に思う気持ちもあり今回載せてみることに・・・。踏まれても刈られても力強く生えてくるオヒシバ。オヒシバよりは少しか弱そうな感じのメヒシバ。子供の頃に折り曲げて傘をつくって遊んだりした記憶のある方も多いのではないでしょうか。

 それからエノコログサ。この穂にはネコがよくじゃれつくのでネコジャラシと言われていて比較的馴染みのあるものと言えましょう。エノコログサも花穂が金色をしているものはキンエノコロと言って金色をしていないもの(エノコログサ)と区別しています。エノコログサやキンエノコログサより大形で、花穂の先が垂れ下がるアキノエノコログサ。良くみると葉は途中でねじれ、上下の面が逆になっているのに気づきます。
 そして大きな株をつくり群生しているカゼクサ。別名はミチシバ。人に踏まれるようなところに生えるところからこの名がついたと言われています。チカラシバ。チカラシバの和名は力芝。カゼクサとちがって強靭な感じがします。瓶を洗うブラシのような形の太い暗紫色の穂をつけるので、とてもよく目立ちます。イネ科の中では比較的見分けのつけやすい植物といえます。

 更には皆さん良くご存知のススキとススキに似ているので一緒くたにされてしまうことの多いオギ。穂がススキより白っぽく、茎の根もとの方を見てみるとススキは株立ちしているが、オギは個々の茎を立て株立ちしていないというのも区別する上での手がかりです。
 
 イネ科の最後に堤防沿いなどに群生しているセイバンモロコシ。遠くからでも草丈が高く、花穂の色も黄褐色でその名から類推できるように栽培されているモロコシ似の植物なので皆さんきっとあれかと頷いていただけるかと思います。セイバンの言われは、中国の西の方の荒れた土地をセイバンと言い、その辺から伝わってきたことからセイバンとつけられたという説もありますが、決定的なものはないようです。やはりイネ科の植物だけで終わるのは寂しいので、9月の下旬に筑波山に登ったときに咲いていて印象深かった三つの花の名を紹介して終わりにします。一つはアズマレイジンソウ・二つ目は赤い実をつけたユキザサ・そしてはじめて見たカラスノゴマ。キツネノマゴは良く見ますがカラスノゴマという植物があったなんて・・・・・。
 
オヒシバ
 
メヒシバ
 
エノコログサ
 
キンエノコログサ
 
アキノエノコログサ
 
カゼクサ
 
チカラシバ
 
ススキ
 
オギ
 
セイバンモロコシ
 
モロコシ
 
アズマレイジンソウ
 
ユキザサ
 
カラスノゴマキザサ
 
キツネノマゴ
 
 (長田律子 記)






     (第19回)


      美しい秋の中に

 この時期になると小鳥さんと同じように私も赤い実をつけた木々にまず目がいく。庭や街路樹ではハナミズキが紅葉し小さな赤い実をつけ、雑木林ではサンシュユやハクウンボク・ゴンズイ・マユミ・ソヨゴ・ウメモドキがそれぞれの特徴を醸し出しながら赤い実をつけている。

 一際空高くそびえているイイギリもなかなかいい。ブドウの房のように下垂する赤い実が日の光を浴びて美しい。昔この葉でご飯を包んだために飯桐(イイギリ)という名がつけられたということである。林の中を歩いていくと草深い奥の方に黄色い実らしいものが二つ三つ見えた。さっそく分け入って近づいてみると低木で葉をすっかり落としたカラタチの木だった。鋭いとげに注意しながらまじまじと眺めさせてもらった。かの北原白秋が「からたちの花」という詩の中で「まろいまろい金のたま」とうたっていますが、まさしくその通りの美しい黄色の実だった。白秋も幼き日に通学路の生け垣にこの花やとげ、そして実を見たことが原風景となり「からたちの花」という詩が生まれたと伝え聞いているが、納得できるような気がする。思いがけないところでカラタチのきれいな実に出会えて嬉しかった。春に咲く白い芳香のある花をも浮かんできて心地よい時間が流れた。数日後、孫を連れて公園に行った。たくさんのタデ科の植物に出会えた。中でもいつみてもサクラタデは美しい。

 ルーペでよく見ると何本も出ているおしべがめしべより長い。これは雄株である。雌株はめしべが3本でおしべより長いことで区別できる。孫が楽しそうに遊んでいたイヌタデ・ミゾソバ・草丈のある濃いピンク色のオオケダテ。無造作に触ると痛い刺のあるママコノシリヌグイ・アキノウナギツカミ・イシミカワ。ママコノシリヌグイは刺のある茎で継子(ままこ)のお尻をふくという不憫な命名。アキノウナギツカミは刺のある茎でうなぎでもつかめるという意味から命名。
 
 イシミカワは花の時期はさほど目につかないが、実をつけ始まった今の時期はきれいで人目をさそう野草である。最後に今あちこちで見られるホトトギス、その流れで素晴らしいものを見てしまった。サガミジョウロウホトトギス・絶滅危惧種として挙げられているタイワンホトトギス(台湾杜鵑草)・キイジョウロウホトギス(紀伊上臈杜鵑草)である。忘れられない花になりそうな気がする。 
 
ハナミズキ
 
サンシュユ
 
ハクウンボク
 
ゴンズイ
 
マユミ
 
ソヨゴ
 
ウメモドキ
 
イイギリ
 
カラタチの木
 
サクラタデ(雄花)
 
サクラタデ(雌花)
 
イヌタデ
 
ミゾソバ
 
オオケタデ
 
ママコノシリヌグイ
 
アキノウナギツカミ
 
イシミカワ
 
ホトトギス
 
サガミジョウロウ
ホトトギス
 
タイワンホトトギス
(台湾杜鵑草)
 
キイジョウロウホトトギス
(紀伊上臈杜鵑草)
     
 (長田律子 記)






     (第20回)


      草木の実、イキイキ!

 草木の実が美しい時期ですが、そんな中にあって葉を落とし暗紅紫色の小さな花をびっしりつけた木が目に入った。近づいてみるとベニバナトキワマンサクにそっくりの花だった。マンサク科のマルバノキ(別名ベニマンサク)だ。背中合わせに二個の花をしっかりつけているので間違いない。咲いて間もないような艶があり見とれてしまった。心を弾ませながら林の中を行くとシロダモ・アキグミ・カマツカの木が赤い実をつけていた。草丈の低いつる性の植物の実もたくさん見られた。その中で赤い実をつけていたヒヨドリジョウゴ・マルバノホロシ・ビナンカズラ(別名サネカズラ)・ノイバラ。ヒヨドリジョウゴとマルバノホロシは両方ともナス科で見分けがつけにくいが、よく見ると葉の形や実のつき方が違うことに気付く。

 ビナンカズラは常緑で葉はやや肉厚で艶があり先のとがった楕円形をしている。実は丸い小さなものがいくつか集まった球形の集合果なので比較的目立つので見つけやすい。なかなか美しい実である。今までモクレン科だったがマツブサ科になった樹木でもある。枝をつぶすか樹皮を剥いで水に浸しておくと、ねばねばした液が出てきて、昔それを整髪に用いたことから美男葛(ビナンカズラ)と名がつけられたという。ふとヘクソカズラ(今、黒っぽい実)のことを思い出し、かわいそうになった。できるだけ別名のヤイトバナorサオトメカズラというようにしようとは思っているのが・・・。

 などなど考えながら林の中をいくと、一瞬声が出なくなってしまった。長い間、見たい見たいと思っていたツルリンドウの実に出会ってしまったのだ。ツルリンドウは毎年見ているが、生き生きとした実をつけているこの時期のツルリンドウにはお目にかかったことがなかったので最高の喜びとなった。いろいろな角度から何度も眺めた。触っても見た。何枚もデジカメに収めた。携帯の待ち受け画面にもした。もう頭の中は混乱してしまい、仲間の集団がずっと先に行ってしまったのにも気づかなく慌てて後を追いかけたほどであった。

 周辺の地味な下草の中にあって一段と目を引くきれいな紅紫色の球形の実。艶もある。触ると柔らかい。液果である。この液果の頂きには花柱が残って突き出している。これがまたいい。ツルリンドウの何とも言えない可憐な美しさは当分私の脳裏から離れることはないでしょう。
 
ベニバナトキワマンサク
 
マルバノキ
 
シロダモ
 
アキグミ
 
カマツカ
 
ヒヨドリジョウゴ
 
マルバノホロシ
 
ビナンカズラ
 
ノイバラ
 
ヘクソカズラ
 
ツルリンドウ
 
 (長田律子 記)






     (第21回)


      落ちているいろいろな実

 今回は公園や林で拾った実について少しふれてみたいと思います。まず皆さんよくご存知のオレンジ色のイチョウの実(ギンナン)。イチョウの木は中国原産の落葉高木で室町時代から日本各地に植えられたと言われています。オス・メスがありもちろん実をつけているのは雌株です。この実は、落ちて外側の果肉が腐敗すると糞臭に似た悪臭を出すので街路樹にはむきません。ですから街路樹にはオスが多いのです。また、種を蒔いたのでは雌雄が分かるまで数十年かかってしまうので最近街路樹をはじめ植栽されているイチョウの多くは、不明株に雄の木を接木したものがほとんどだそうです。こんな諺からもイチョウが種から実をつけるまでにかなり年数がかかることがわかるかと思います。 

 “モモ・クリ3年、カキ8年、ユズの大馬鹿15年、イチョウの気狂い30年”。ところでこのイチョウも春には花を咲かせるのです。雄株には雄花を、雌株には雌花を。あまり目立たないので見た人は少ないのではないでしょうか。葉の展開と同時に開花し、短枝に束生します。雄花は長さ2pほどの円柱形。雌花は長さ2pから3p位で細長い柄の先に胚珠(雌性生殖器官)を2個つけます。ここに風で運ばれた花粉が胚珠内に入り花粉室で発芽して精子ができるのだそうです。精子は8月下旬ごろから放出され卵細胞を受精させるということです。このことを教えていただいた時、本当に驚きました。イチョウに精子があるなんて思ってもいなかったからです。これを発見した方は、当時(明治29年)帝国大学(東京大学)植物教室に勤務していた平瀬作五郎氏で、世界中の植物学界で話題になったそうです。精子が発見されたイチョウの木は、今でもしっかり小石川植物園に保存されています。見せていただいた時、大変感動したのを覚えています。

 イチョウの話ばかりになってしまいましたが、そのほか拾ってきたどんぐりは、スダジイ・マテバシイ・アカガシ・クヌギ・コナラ・アラカシ・ウバメガシ・シラカシの実でした。弾丸形でお尻が少しくぼむマテバシイの実。どんぐりは2年型で翌年の秋に熟します。渋みがなくて生食OK。小さい頃によく食べたスダジイの実。これも2年型で生で食べてもほのかに甘みがあり炒れば香ばしくておいしい。どんぐりは水滴形。シラカシの実は1年型でタンニンが多く渋くて食べれない。どんぐりは卵形。落ちているどんぐりを見て木の名前を当てるのもこの時期結構楽しいものです。
 
ギンナン
 
雄花
 
雌花
 
平瀬作五郎氏
 
スダジイ
 
マテバシイ
 
アカガシ
 
クヌギ
 
コナラ
 
アラカシ
 
ウバメガシ
 
シラカシ
 (長田律子 記)






     (第22回)


     越冬する野草

 毎日寒い日が続いています。私たちもいろいろ工夫をしてこの冬を乗り切り春を迎えるわけですが、同じように頑張ってロゼット状で冬越しをしている野草に今回は目を向けてみたいと思います。花の少ないこの時期の私の楽しみ方の一つにもなっています。

 ロゼットとは、地際にある極端に短い茎から地面に張り付くように葉が生えて放射状に広がった状態のことで、上から見た形がバラの花のように見えることからロゼット(バラに似たもの)と呼ばれています。野草の冬越しの一つのスタイルです。様々なロゼット状の葉から花の名前を当てたり花の色や形などを思い出して楽しむのもこの時期ならではの楽しみ方といえましょう。なかなかいいものです。逆にロゼット状の葉を見ても分からないときは、昨年その辺りに咲き誇っていた花を思い出して予想をつけたりして図鑑で確認するまでのひと時を楽しんだりもしています。このロゼットも真性ロゼット種(ロゼット型)と季節的ロゼット種(偽ロゼット型)と一時ロゼット種に区別されています。
 
 真性ロゼット種は暖かくなって茎が伸びても葉をつけることはなく終生ロゼット葉だけしか出さないもので、空き地や土手などに今たくさん見られるタンポポやオオバコ・ブタナ・コオニタビラコ(春の七草の一つであるホトケノザのこと)などがこれに入ります。季節的ロゼット種は花が咲く頃になっても根生葉が残り、なおかつ伸びた茎にも葉をつけるもので、オニノゲシ・ノゲシ・ハルジオン・ウラジロチチコグサ・ノハラアザミ・オオアレチノギクなどがあげられます。

 一時ロゼット種は暖かくなると根生葉が枯れてしまうもので、ダイコンソウ・ギシギシ・コマツヨイグサ・マツヨイグサ・スイバなどで今、容易に見つけることができます。特にスイバ(スカンポ)は、葉を赤く変色させたりもしています。こうすることで紫外線から身を守っているというのですから感心させられてしまいます。足を止めてゆっくり見てあげることにしています。
 
 そのほかにもロゼット状で冬越しをしている多くの野草があります。確認できたものだけ載せてみたいと思います。ナズナ・ミチタネツケバナ・タネツケバナ・ハハコグサ・クサノオウ・カラスノエンドウ・オオジシバリ・アメリカフウロ・ヨモギ・オランダミミナグサ・キランソウです。花の時期になった時に真性ロゼット種なのか季節的ロゼット種なのか、一時ロゼット種なのかを確認してみるのもいいですね。
 (長田律子 記)






     (第23回)


      そこまで春の足音が・・・

 新利根川沿いをぼんやりと歩いていると偶然小さな春、おいしい春と鉢合わせ。少しではありますがフキノトウが出ていたのです。さっそく摘んで帰り天ぷらにしました。フキノトウは言うまでもなくフキ(きく科)の蕾ですが、蕾の段階だと分からないことがあります。果たして摘んだフキノトウは、雄株なのか雌株なのかということです。フキは雌雄異株で雌株の花と雄株の花は異なります。雌株の花は白っぽく、雄株の花は黄色っぽいので花が咲くと見分けがつくのでが・・・。

 フキと言えば北海道で見たことのある人間の背丈を軽く超えた巨大なフキを思い出します。北海道・足寄町の螺湾川(らわんがわ)に沿って自生するラワンブキ(北海道遺産に選定されている)です。直径が10cm・高さ2m〜3mにもなるのですから、ただただ驚きです。

 ところで2月下旬に野草といってもボルネオに自生している青いランをこの目で見ることができました。東京ドームで行われていた「世界ラン展日本大賞2012」で日本初公開という青いラン3種が展示されたからです。ゴクシンギーとメリリアナム・アバシーという名のランでした。それはガラスのケースに入れられていました。会場の華やかな大きなランをたくさん見ていたこともあってその小ささ・可憐さに驚かされました。色はもとより姿かたちの何と美しいことか、そして何よりも園芸種ではなくボルネオに自生している野生種であるということが私の心を捉えます。長く見ていたかったのですが、行列をなしていたので十分に観察できなかったことだけが残念でした。ガラスケース越しに見るのではなく、ボルネオの地に自然に咲いているこの美しいランを見ることができたらどんなにかすばらしいことでしょうね。考えただけでも心が弾みます。因みにこのラン3種は日本に置くことなくボルネオに持ち帰るそうです。

 最後に先日の成田線ウォークでかなり目にした、だらりと葉を下げていたユズリハ(譲葉)について。約50年前に亡くなった詩人、河井酔茗が子どもたちに贈った「ユズリハ」という詩を思い出された方も多いことでしょう。光沢のある鮮やかな緑の葉で若い葉が伸びると古い葉が落ちることから譲り葉と言い、「親が成長した子に後を譲る」に例えてめでたい木とされ正月飾りなどにも使われています。これも雌雄異株です。ウォークの中で見た赤みを帯びているつぼみがあったのは雄株です。この蕾はひらくと葯(おしべの先にあって中に花粉を生ずる嚢状の部分)が黒くなります。
 (長田律子 記)




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